懸垂は毎日やっていい?練習頻度の目安|STEP別の早見表と、休む日の考え方

練習した日に丸をつけたカレンダーと、部屋に置いた懸垂スタンド

「早く1回できるようになりたいから、毎日練習したほうがいい?」
「休むと、せっかくの努力が無駄になる気がする」

懸垂ができないうちは、練習を休むのが不安になります。でも、毎日がんばることが、いちばんの近道とは限りません。

この記事では、懸垂0回から1回を目指す人の練習頻度の目安を、研究とわたしの経験をもとにまとめます。結論から言うと、しっかり力を使う練習は週2〜3回(1日おき)、ぶら下がるだけ・肩甲骨を動かすだけの軽い練習は毎日でもかまいません。

結論:基本は週2〜3回。軽い練習なら毎日でもいい

筋トレの頻度について、米国スポーツ医学会(ACSM)は、初心者には週2〜3回をすすめています(ACSM, 2009)。

また、練習の頻度と筋力の伸びを調べた研究をまとめた分析では、練習の合計量(セット数など)が同じなら、週に何回に分けても、筋力の伸びに大きな差は見られませんでした(Grgic et al., 2018)。

つまり、大事なのは「毎日やるかどうか」ではなく、1週間でどれだけの練習を、疲れをためずに続けられるかです。毎日やって疲れがたまり、練習の質が落ちたり、痛みが出て休むことになったりすれば、かえって遠回りになります。

わたしの場合:1日おきで、2週間ほどで1回目ができた

わたしは2023年11月に懸垂の練習を再開したとき、デッドハングとスキャプラプルアップを1日おきに続けました。1回目ができたのは、始めて2週間ほどたったころです。

ただし、これはわたしの体重と筋力での結果です。同じ頻度でも、もっと時間がかかる人もいます。期間の考え方は懸垂ができるようになるまでの期間の記事にまとめています。

STEP別:練習頻度の早見表

このサイトの懸垂達成ロードマップのSTEPごとに、頻度の目安をまとめました。くわしいやり方は、それぞれの記事で解説しています。

STEP練習頻度の目安
STEP0足つきぶら下がり短い時間なら毎日でもよい
STEP1デッドハング短い時間なら毎日でもよい
STEP2スキャプラプルアップ毎日でもよい
STEP3斜め懸垂週2〜3回
STEP4トップホールド週2〜3回
STEP5チューブ補助週2〜3回
STEP6ネガティブ週2〜3回(間を1〜2日あける)
1回できたあと1回の定着週3回
測定PULLUX週1回

毎日でもいい練習と、休みが必要な練習の違い

デッドハングやスキャプラプルアップのように、ぶら下がって体を慣らしたり、肩甲骨の動かし方を覚えたりする練習は、短時間なら毎日でもかまいません。

一方で、斜め懸垂・トップホールド・チューブ補助・ネガティブのように、筋肉に強い力を出させる練習は、筋肉痛が出やすく、回復の時間が必要です。こちらは週2〜3回にして、間の日は休むか、軽い練習だけにします。

「毎日」の習慣と「練習」は分けて考える

このサイトでは、マイクロアクションとして「毎日、鉄棒を握る」ことをすすめています。これは筋肉をきたえるためではなく、懸垂を生活の一部にするための習慣です。

毎日やるのは、数秒〜30秒ほどぶら下がるだけの軽いもので十分です。しっかり力を使う練習は週2〜3回にして、習慣と練習を分けると、疲れをためずに続けやすくなります。

1週間の組み方の例

たとえば、STEP3〜6の人なら、次のような組み方ができます。

曜日やること
月しっかり練習(今のSTEP)
火バーを握る・軽くぶら下がるだけ
水しっかり練習(今のSTEP)
木バーを握る・軽くぶら下がるだけ
金しっかり練習(今のSTEP)
土PULLUXの測定(週1回)
日休み

測定は全力を出し切るテストなので、しっかり練習した翌日ではなく、疲れが抜けた日に行います。測り方はPULLUXの測定方法の記事を参考にしてください。

休んだほうがいいサイン

次のようなときは、予定していた練習の日でも休むか、軽い練習だけにしましょう。

  • 背中や腕に強い筋肉痛が残っている(懸垂の筋肉痛)
  • 肘・肩・手首の一点がズキッと痛む(肘が痛いとき、肩が痛いとき)
  • PULLUXの数字が2〜3週続けて下がっている
  • 寝不足や疲れで、いつもの秒数が出ない

休むことは、さぼることではありません。休んだあとの戻り方は練習を休んだ人の再開の仕方にまとめています。

まとめ

  • しっかり力を使う練習は、週2〜3回(1日おき)が目安
  • ぶら下がる・肩甲骨を動かすだけの軽い練習は、毎日でもよい
  • 研究では、合計量が同じなら、回数を分けても筋力の伸びに大きな差はない
  • 毎日の「バーを握る」習慣と、週2〜3回の練習を分けて考える
  • 痛みや強い筋肉痛があるときは、休むか軽い練習にする

よくある質問

Q
早くできるようになりたい。毎日しっかり練習したら早くなる?
A

早くなるとは限りません。研究では、合計の練習量が同じなら、回数を分けても筋力の伸びに大きな差は見られていません。疲れがたまると練習の質が落ちたり、痛みが出たりしやすくなるので、週2〜3回にして1回1回の質を大切にしましょう。

Q
週1回しか練習できない。意味はある?
A

週1回でも、続ければ意味はあります。ただ、1回の量を増やしすぎると疲れが残りやすいので、平日に「バーを握るだけ」の日を足すなど、軽い練習を組み合わせるのがおすすめです。

Q
筋肉痛があるときは、全部休んだほうがいい?
A

強い筋肉痛があるときは、しっかり練習は休みましょう。軽くぶら下がるだけ、肩甲骨を動かすだけなら、痛みが強くならない範囲でかまいません。

参考文献

  • American College of Sports Medicine. (2009). Progression models in resistance training for healthy adults. Medicine & Science in Sports & Exercise, 41(3), 687–708.
  • Grgic J, Schoenfeld BJ, Davies TB, Lazinica B, Krieger JW, Pedisic Z. (2018). Effect of Resistance Training Frequency on Gains in Muscular Strength: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Medicine, 48(5), 1207–1220.

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